よみもの16

生きた醤油作り遠藤醤油の魅力

遠藤醤油株式会社

遠藤醤油は、豊かな田園風景と琵琶湖の恵みを受けながら、100年以上愛され続けてきました。その魅力は、杉の大桶を使った天然醸造にあります。安心で安全な醤油を広め、地域の食卓に欠かせない存在となっています。遠藤醤油の魅力を一緒に感じていきましょう。あなたもこの特別な醤油の味わいに触れてみませんか?

遠藤醤油の魅力と歴史

1917年(大正6年)、遠藤駒太郎氏が初代当主として創業し、その歴史が始まる。遠藤醤油は滋賀県守山市、琵琶湖にほど近い穏やかな田園風景の中に位置し、豊富な野洲川の伏流水と地元で収穫された良質の大豆、小麦を用いて、創業当初から受け継がれている杉の大桶を用いた天然醸造により、今では貴重となった木桶仕込の製法を頑なに守り続けている。

4代目遠藤尚兵氏

安心・安全な醤油の普及

遠藤醤油の転機は、1972年に発足した湖南生協(現生活協同組合コープしが)との密接な関わりに起因している。当初、同生協では牛乳やお茶、醤油などのオリジナル商品が検討されていた。その中で、温度管理を駆使して短期間で作られる醤油が広まる一方で、消費者の間には自然環境で丁寧に醸造された地産地域こだわりの醤油が求められていた。このニーズに応えたのが遠藤醤油だ。自然の恵みを生かした醤油は、安心で安全な醤油として滋賀県内で徐々に支持を得た。それに伴い、毎週県内(琵琶湖一周)を二日かけて配達していた3代目遠藤善和氏と奥様の朗子さんの話を、4代目遠藤尚兵氏と奥様の千登勢さんは懐かしそうに振り返る。

遠藤醤油株式会社の皆様

醤油ができるまで

醤油の作り方

醤油の製造過程では、酵母菌の働きが重要だ。もろみが息をするような「ポツポツ」という音が醤油の状態を教えてくれる。これらの微細な変化を感じ取ることが、品質を左右する大切な要素だ。こうして、2~3年程熟成期間を経てもろみが完成する。
さらに、もろみを絞った後、発酵と熟成を止めることと、香りを引き立てるために火入れを行い、その後冷却してから製品化する。この一連の工程には細心の注意が必要で、同じ製品でも毎年異なる気候や環境が品質に影響を与えるため、まさに遠藤醤油の醤油作りには熟練の技が求められる。

「日々の挑戦はつきませんね。うちの先代も「毎年仕込みは新しい勉強やな」と言っていました(仕込みは年に1回。年明けから3月頃にかけて行われる)。そう、醤油造りはまるで生き物のよう。完璧な製品を作ることは難しく、毎回100パーセントのつもりでも、思い通りにはいかないものです。同じ製品でも、時には勘が頼りになります。「これでいいかな?」と考えたり、「もう少しかき混ぜようかな」と感じたり。まさに、半分は経験則の仕事なのかもしれません。」と天然醸造ならではの話を聞かせていただいた。

発酵工程

もろみが息をしている様子

圧搾工程

醤油作りの中で、最もやりがいを感じる瞬間を聞いてみた。
「生の醤油を絞ったとき、鮮やかな赤い色が現れ、その美しさに思わず息をのむ瞬間です。その醤油を舐めて、口の中に広がる豊かな味わいに、「今年も良い醤油ができたな」と感動します。また、お客さんから「美味しかった!」という言葉をいただいたときの喜びは格別です。手作業が多くて普段はヘトヘトになりますが、そんな温かい声があるからこそ、また頑張ろうと思えるのです。遠くから足を運んでくださる方々にも感謝しながら、これからも美味しい醤油を作り続けていきたいと思います。」と幸せそうな笑顔で答えていただいたのが印象的だった。
遠藤醤油の歴史と製法には、深い思いとこだわりが詰まっている。これからも、その魅力を感じながら、私たちの食卓に欠かせない存在であり続けることでしょう。

お客様の声を大切に

遠藤醤油の魅力は、お客様の声から生まれた商品が多数揃っていおり、すき焼きのたれは複数の取引先様からお声がけいただき商品化が実現した。奥様の千登勢さんも「すき焼きだけでなく、玉子でとじる丼ぶりやおろし生姜を加えて生姜焼きの漬けだれにも使え、煮炊きものにも対応できる、とても万能なたれです。」と絶賛している。また、おすすめのレシピが付いている商品もあり、いろんな料理に遠藤醤油の商品を使ってほしいという醤油愛が伝わってくる。

遠藤醤油の商品は、日常の食卓に彩りを添えるだけでなく、家庭の味をさらに引き立ててくれる存在です。ぜひ一度、お試しいただき、あなたの食生活に新たな感動を加えてみてはいかがでしょうか。

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